【年表】イギリスでは動物愛護運動、かたや日本は江戸時代!?

年表 イギリスでは動物愛護運動かたや日本は江戸時代

『BLTN PIGUMO’s BLOG』管理人のピグモ( @p_igumo)です!

江戸時代と聞いて、あなたは何を想像しますか?

私の場合、お侍さんが刀を振り回しているような時代劇の場面が思い浮かびます。

日本人が刀をブンブン振り回している時、イギリスでは何をしていたのかと言うと、なんと動物愛護についての運動が行われていたのです!

時代は同じなのに、

国が違うだけでこんなにもやっていることが違うというのはとても驚くべきことです。

当時、具体的にどんなことが行われていたのか気になり、

日本とイギリスで時代ごとの出来事をまとめてみました!

動物愛護やアニマルウェルフェアについてはこちら

動物を可哀想と思うなら、アニマルウェルフェアについて知ろう
アニマルウェルフェアという言葉はご存知でしょうか? 日本語にすると動物福祉になります。 あまり聞いたことがないかもしれませんが、動物と接する上でとても大切なことなので、この記事を通し、アニマルウェルフェアについて説明していきます。

1800年代

イギリス

イギリス

1822年 マーチン法の制定

1824年  動物虐待防止協会(現在のRSPCAのこと)

1835年 動物関連法の制定

1849年 動物虐待のより効果的な防止のための法律の制定

1854年 動物虐待のより効果的な防止のための法律の改正

1876年 動物虐待防止法の制定

1895年 ナショナルトラスト運動

今から約200年も前から動物虐待を取り締まる動きが始まっており、

さらに、より良いものにしようと頻繁に改正が入っているのがわかります。

ただ、19世紀に入るまでのイギリスでは、動物虐待が当たり前に行われていました。

今では考えられませんが、

牛とブルドッグを無理やり戦わせる遊びが民衆の間で流行っていたのです。

他にも、馬、熊、鳥など全ての動物を人間のオモチャや道具のように扱っていました。

そんな中、周りから『変わり者』と笑われていたリチャード・マーティンという改革者が現れ、現在も続いている動物虐待防止協会が創立されました。

初めは牛や馬の虐待を防ぐ為の法案でしたが、改正を重ねるごとに、

犬や猫なども対象に広がっていったのです。

では、同じ時期、日本は何をしていたのでしょうか。

日本

日本

1892年 保護鳥獣を定めた狩猟

1895年 狩猟法の制定

1896年 獣疫予防法の制定

1897年 民法で動物占有者の責任などを規定

1898年 東京府が畜犬税制を制定

1898年 警視総監が牛馬を徳義的に取扱う旨の訓令を通知

1899年 広井辰太郎が中央公論に動物保護論を掲載

イギリスが動物愛護運動をしている間、日本では

1821年に伊藤忠敬が日本地図を徒歩で作成していたり、

1831年に葛飾北斎があの有名な富嶽三十六景を描いていたり、

1840年に遠山の金さんが「この桜吹雪、忘れたとは言わせねぇぞ!」と叫んでいたりしていました。

おもいっきり江戸時代です。

伊能忠敬

出典:Wikipedia

1868年、明治時代に入り動物について少し動きがあったのですが、

動物愛護についての法律というよりは、

狩猟をする上でのルールを定めただけで、

どちらかと言うと『動物は殺すもの』という意識がまだまだありました。

1880年を過ぎてからも犬を平気で食べたり撲殺していたほど、

まだまだ野蛮だったようです。

1900年代

イギリス

イギリス

1911年 動物保護法の制定

1925年 演技動物規制法の制定

1951年 ペット動物法の制定

1954年 麻酔に関する動物保護法の制定

1959年 ラッセルらが実験動物の福祉の向上(3R)を提言

1964年 ヘルシンキ宣言

1968年 家畜福祉の原則「 5つの自由」を提唱

1969年 イギリスの新聞が「日本では犬を虐待している」と非難

1973年 犬繁殖法の制定

1980年 WHOが動物実験における代替法の推進を提唱

1981年 動物健康法の制定(動物郵送に関わる法律)

1986年 実験に使用される動物に関する指令の公表

1988年 改正動物保護法の制定、バタリーケージ飼育鶏保護に関する指令の公布、屠殺方法に関する決定の公布

1996年 野生哺乳類保護法の制定

1999年 犬繁殖・売買法の制定、動物園での動物飼育に関するEU指令の公布

1911年には、とうとう法律として『動物保護法』が定められました。

さらに、1951年には『ペット動物法』が定められ、ペットショップを許可制にし、

1988年の改正後は、公共の場でのペット販売が全て禁止となりました。

この生体販売禁止の法律も、日本が早く目指すべものだと思います。

1964年、それまでは真相が闇の中だった畜産動物の問題を告発した「アニマル・マシーン」という本を、ルース・ハリソンが出版しました。

それが民衆と政府の心に響き、究極の動物虐待とも言える畜産動物に対しての扱いが急速に問題視されました。

アニマルマシーン

出典:アニマルライツセンター

この20世紀で動物に対しての一番大きな変化で言うと、

ブランベルが提案した、

全ての家畜に、立つ、寝る、向きを変える、身繕いする、手足を伸ばす行動の自由を与えるべき』とする基準原則の考え方が確立し、

動物福祉や『5つの自由』が出来たことだと思います。

その内容については、下記の記事でご紹介しています。

5つの自由について【アニマルウェルフェア】
アニマルウェルフェアについての記事を前回書かせていただき、 その中で『5つの自由』のことについても少し触れました。 今回の記事は、その『5つの自由』についてをもう少し掘り下げた記事となっております。

レンズが撮らえた 19世紀英国
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日本

日本

1902年 広井辰太郎らが動物虐待防止会を設立

1903年 農商務大臣が牛馬の虐待を戒める訓令を通知

1905年 動物虐待防止会が東京市内に牛馬給水器の設置

1908年 刑法で器物損壊罪を規定、牛馬等の虐待の防止制定

1947年 日本鳥類保護連盟の設立

1948年 日本動物虐待防止協会(JSPCA)の設立、軽犯罪法で牛馬等の虐待の防止を規定

1949年 獣医師法の制定

1951年 動物虐待法が参議院法制局で作成 (ただ、国会未提出)

1958年 南極地域観測隊が樺太犬15頭を鎖でつないだまま置き去り

1963年 鳥獣の保護及狩猟ニ関スル法律の制定

1965年 全日本動物愛護団体協議会等が動物虐待防止法案を作成

1970年 動物保護法案が国会に提出されたが不成立

1973年 動物の保護及び管理に関する法律の制定、ワシントン条約の採択

1975年 犬及びねこの飼養及び保管に関する基準の制定

1976年 展示動物等の飼養及び保管に関する基準の制定

1980年 実験動物の飼養及び保管等に関する基準の制定

1986年 サル類を用いる実験遂行のための基本原則の発表

1993年 獣医療法の制定

1995年 動物の処分方法に関する指針の制定

1999年 動物の愛護及び管理に関する法律の制定

キリスト教牧師の広井辰太郎という人物が欧米の文化に影響されたことにより、

日本で初めて動物虐待防止会という動物愛護団体が結成されました。

20世紀に入り、ようやく動物に対しての扱いに疑問を投げかける人物が登場したのです。

厳密に言うと、最初の行動は1899年に雑誌の『太陽』『中央公論』に馬の残酷な取り扱いを問題視した内容の論文を掲載したようです。

実はこの広井辰太郎、80年前にイギリスで動物愛護運動をしていたリチャード・マーティンの影響を強く受けていたそうですね。

動物愛護運動はこの頃から行われていたにも関わらず、

なぜ現在もアニマルウェルフェアにおいて

イギリスとこれだけ差が出てしまったのか。

それは、

イギリスは動物の苦痛を取り除く為に法律で厳しく取り締まっていたのに対し

日本は『可愛がる』という精神的なところに力を入れていったことが原因と言われています。

確かに、日本の動物愛護法は現在でもかなり甘く、どれだけ残虐な事件を起こしたとしても

2年以下の懲役または200万円以下の罰金』と、

器物破損の3年と比べても短いのが現実です。

明治時代

出典:Wikipedia

さいごに

日本は世界と比べてアニマルウェルフェアが100年は遅れていると言われており、

実はアニマルウェルフェアの格付けにおいても最低ランクです。

※ちなみに、ブラジルはBランク、中国がCランクです。

ただ、今でこそイギリスはアニマルウェルフェアを大切にしていますが、

昔は動物に対してとても残虐だった時期もあるのです。

中世ヨーロッパでは、「動物にも魂がある!」と言っただけで魔女狩りにあっていたそうです。

そんなイギリスも時が経つにつれ、

常識ある改革者たちにより、徐々に動物に対しての接し方が変わっていきました。

今、日本は世界からは動物に対して野蛮人として見られているのが現状ですが、

今から変化していくのは決して遅すぎることはなく

むしろ東京オリンピックを控えている今、日本が変わるチャンスだと私は思います。

アニマルポリスが設置され、

国民が犬の散歩をする際はリードをせず、

国が動物に対して優しい現在のイギリスのように、今後日本も目指していく為には、

日本人は世界から野蛮人と思われているという現実を一旦受け入れ、

動物愛護法の改正をしていかなければいけないのだと思います。

現在、世界では食品や農場に対し、『GAP認証』というものを取り入れています。

『GAP認証』とは?簡単・分かりやすく解説します
GAP(農業生産工程管理)とは、 Good Agricultural Practiceの頭文字をそれぞれ取った略語で、 農産物や食品の安全を確保し、