ドキュメンタリー映画『DOMINION-ドミニオン-』感想と解説(後編)

『BLTN PIGUMO’s BLOG』管理人のピグモ( @p_igumo)です!

前回、オーストラリアの畜産工場をメインに焦点を当てたドキュメンタリー映画『DOMINION-ドミニオン-』についての記事を書きました。

ただ、内容があまりにも衝撃的だったので、2時間一気に観ることが出来ず、急遽記事の内容を前編と後編に分けるという事態に陥りました。

この記事の前半を見る↓

ドキュメンタリー映画『DOMINION-ドミニオン-』感想と解説(前編)
今話題のドキュメンタリー映画『DOMINION』。 正直、見たあとはトラウマになり精神的に病んでしまう可能性がある為、ホームページに心のケアをする方法が載っているほどの過激な内容となっております。

残り1時間以上あり、観るのにとても勇気が必要ですが、制作陣が監視カメラやドローンで撮影した畜産業界の闇の部分をしっかりと見届けようと思います。

アヒル

dominion

養鶏場

アヒルの赤ちゃんもブロイラーのヒヨコと同じように、弱っていたり奇形の子はシュレッダーの中に容赦なく放り込まれます。

dominion

当然、養鶏場は綺麗に掃除されているわけがなく、病気や事故により死んでしまう子たちが多くいます。

dominion

本来は水辺で生活する生き物のため、足はもともと弱く、自分の体重を長時間支えることは出来ません。結果として、関節の脱臼や骨折という怪我を招いてしまいます。そのアヒルたちの姿はとても痛々しく、テレビ画面の中で可愛らしく走り回る姿とは程遠い姿です。

もし作業労働者に病気の姿が見つかれば、首の骨を折られ殺されます。

dominion

最終的に生き残ったアヒルたちに待っているのは、屠殺場で足から吊るされ、首を切られたことによる出血死か、熱湯の中での溺死です。

DOMINION

羽毛

世界の羽毛の約80%は中国で生産されているようで、主にジャケット、寝袋、寝具として使用されており、アヒルやガチョウのライブ プラッキング(生きたままの羽毛採取)が日常的に行われています。

dominion

激痛を伴いながら生きたまま羽毛をちぎられ、当然体が傷だらけになり、それは屠殺されるまで何度も繰り返し行われます。

dominion

酪農

まず始めに、Artificial  Insemimationの文字が画面に表示されます。翻訳すると、人工授精です。

人間が飲む牛乳の為に人工授精により強制的に妊娠させられ、産まれた子供はたった数時間で人間に奪われます

その奪われた子供たちの為に飲んでもらうための母乳も人間の手によって搾取され続けます。


離れ離れになった日から、母親は自分の子供を探し回り、何週間も悲しみ鳴き続けます。

映像の中では、トラックで運ばれる子牛を母親がいつまでも追っていました。

集められた子牛のうち、酪農産業でオスは人間にとってはいらない存在の為、屠殺場に送られます。屠殺される30時間前から食事は与えられず飢えと母親への愛情を求めて必死に鳴き続けます。

屠殺場では豚の時と同じように、不必要で理不尽な暴力や恐怖を与え続けられます。

母親から無理やり引き離し、暗く汚い場所で食事も与えず、さらに追い打ちをかけるようにこんなにも残酷な行為をなぜ行えるのでしょうか。

スタンガンによって気絶させる行為も、決して一瞬で気絶するわけではなく、長い時間痛みと熱さにより苦しみます。もしもスタンガンによって気絶しなかった場合、意識のあるまま殺されてしまいます。

隔離されているメスの子牛たちも、大きくなれば乳牛として強制妊娠、そして牛乳を搾取され続ける過酷な運命が待っています。

通常は20年以上の寿命がある牛ですが、酪農場では4年〜8年ほどしか生きることが出来ないそうです。寿命が縮まる程の負担が、体と精神にかかっています。

そして、牛乳の生産力が落ちてきた牛は、屠殺場へ送られます。

牛肉

無麻酔での断角、耳へのタグ付け、カッターでの去勢などが当たり前のように行われており、ブランド化する為にアイロンで皮膚を焼かれます。もちろん、激痛を伴います。DOMINION

DOMINION

懲罰房のような狭い檻の中から逃げようと暴れる牛に、作業員は笑いながらスタンガンを当てていきますが、牛のような大型の哺乳類はスタンガンで気絶させる効果は期待できず、与えるのは恐怖と痛みのみです。

dominion

屠殺される仲間の声や音をすぐ隣の部屋で聞きながら、その狭い懲罰房のような部屋で自分が殺される順番を待たなければならない恐怖は計り知れません。

牛革

牛肉として屠殺された牛の副産物として革製品があると思ってる人も多いようですが、実際はそうではなく、革製品のために屠殺される牛たちが多くいます

格安の革製品は、インドやバングラデシュから輸出されることが多いのですが、ヒンドゥー教は牛の屠殺を禁止されているため、禁止されていない国まで牛を移動させていきます。

牛たちは、鼻にロープを通され、飢え、渇きや疲れの中、何百キロも歩かされるのですが、道中、倒れて動かなくなった牛を無理やり立ち上がらせる為に、鼻に通したロープを引っ張る、尻尾を切る、唐辛子を目の中に擦り込む、などの行為を行います。

dominion

そういった虐待を受けながら到着した屠殺場では、仲間が目の前で殺されていき、中には生きたまま皮を剥がされる牛たちもいます。

dominion

ロデオ

dominion

本来は牛は大人しい生き物なのですが、オーストラリアで年間240回も行われているロデオのイベントの為に、舞台裏では日常的に虐待が行われています。

尻尾を結ぶ、電気棒を当てる、金属製のストラップで体を締め付ける、などの虐待行為による痛みで暴れる牛の上に人間が乗る姿を見て楽しむのがロデオというイベントです。

子牛も例外ではなく、怖がって逃げ惑う子牛をロープで繋ぎ、殴る、蹴る、投げるなどの行為で大人しくさせていきます。

私が恐ろしく感じたのは、子牛が怪我をし、骨が折れているような状態にも関わらず、観客が楽しんで見ていたシーンです。

dominion

dominion

dominion

羊毛

ハエうじ症と呼ばれるクロバエによる細菌感染を防ぐために、無麻酔でしっぽや陰部の皮膚を周りを含めて切り取られます。切り取られた部分から血が吹き出ていますし、痛みで暴れている姿を見れば、麻酔をかけずにする処置ではないことは一目で分かります。

dominion

dominion

羊毛の労働者たちは時給ではなく、刈り取った羊の数で給料が変わるので、正確さや丁寧さを求める労働者は少なく、大人しくしない羊に対しては殴る、蹴るなどの暴力で大人しくさせます。

dominion

羊毛は優しくバリカンで刈り取るのではなく、血が出ようが肉が裂けようがお構いなしで乱暴に刈り取っていきます

羊肉

数年間、そういった暴力を受け続け、羊毛としての利益を出すことが出来なくなった羊は、羊肉として屠殺場へ運ばれます。

自らの意思で死へ向かって歩いていく羊はおらず、当然後ろへ下がり逃げようとしますが、ここでも豚や牛と同じように、残酷な人間の手によって酷い虐待を受けることになります。

そして、最終的にはスタンガンにより気絶していようがしてまいが、首を切られ屠殺されます。

dominion

ヤギ

dominion

酪農

日本では牛乳が一般的ですが、世界的に見るとヤギのミルクを飲む人が多いようで、牛と同じようにヤギも人工授精により強制的に妊娠させられ、ミルクを搾取され続けています。

dominion

ミルクを生産できないオスの子ヤギは食用として屠殺されます。

赤ちゃんヤギのお母さんを呼ぶ悲しい声が可哀想でなりませんでした。

dominion

授乳中の母ヤギは、屠殺されるまでの間1日に2回、最大で10年間ミルクを搾取され、そのミルクでチーズ、バター、アイスクリーム、ヨーグルト、石鹸などが作られています。

食肉用

屠殺場へ送る時は、そのヤギに子供がいようが関係なく連れて行きます。置き去りにされた子ヤギ達は、炎天下の中、飢えや渇きで母親を求めて鳴き続け、死んでいきます。

dominion

屠殺場へ送られていったヤギたちは、意識のあるまま首をナイフで切られ、順番に屠殺されていきます。

dominion

dominion

鮭はオーストラリアでは年間40,000トンが消費され、最もポピュラーな魚だそうです。

沖にあるケージの中で養殖しており、1つのケージの中に最大60,000匹も収容でき、内陸の孵化場から移されてきます。

鮭が食べなかった餌や鮭の糞が高レベルの汚染問題を引き起こしており、水質の悪化や病気のリスクが高くなり、養殖場内の魚の死亡に繋がります。

バラマンディというスズキ目の魚は小さな屋内の水槽に数千匹が収容されており、自由に泳ぐスペースはなく、ただ浮いているのみしか出来ません。

生きたまま氷水の中に漬けていく方法で屠殺していくのですが、死ぬまでに30分以上かかる場合もあるほどの痛みを伴う屠殺方法です。

頭の中に包丁を入れ血管を切り、鮮度を保つためそのまま氷水の中に戻すという日本のやり方も、残酷な方法として紹介されていました。

ウサギ

dominion

食用

狭いカゴの中で一生を終えるウサギたちは、穴を掘る、隠れる、飛び跳ねるといった本来の自然な行動をすることすら出来ません。

dominion

本来8〜12歳まで生きることが出来るはずが、産まれてたったの12週で屠殺されます。

dominion

毛皮

生きているウサギから毛皮を抜き取る時に、痛みによってウサギは泣き叫びます。

狭いワイヤーケージで生きている間、それは3ヶ月ごとに繰り返されます

dominion

老化し毛皮の生産性が悪くなると、最終的には吊り下げられ、皮を剥がされていくのですが、中には生きたまま行われる場合もあります。

dominion

Akubraというブランドの帽子を1つ作るのに、12頭のウサギが殺されます

驚くことに、世界規模で見ると、毎年10億匹以上のウサギが毛皮産業のために殺されているそうです。

毛皮の購入は今すぐやめよう!残酷な毛皮業界の実態
毛皮の需要がある限り、地獄のような毛皮産業は決してなくなりません。 もしも、毛皮産業で行われている残虐な行為を知らずに毛皮製品を買ってしまっているのであれば、今すぐ買うのをやめましょう!

ミンク

dominion

ミンクもウサギと同じように毛皮として殺されるのですが、それ以外にアクセサリーやまつ毛エクステにも使われています。

dominion

狭いワイヤーケージの中で拘束され、自由を奪われ、ストレスにより自虐行為に苛まれています。

繁殖に使用される場合、この狭いケージの中で5年間拘束され、産まれた子供は毛皮のために屠殺されていきます。

ガスによる窒息が一般的ですが、死んでいなかった場合、毛皮を剥がされている状態で意識を取り戻してしまうことも多くあるそうです。

dominion

キツネ

dominion

キツネはミンクの次に毛皮として飼育されている動物です。

中国では、時間と労力を節約するためだけの為に、生きたまま皮を剥がされています。

映像の中では、自分の皮を剥がされ血だらけになっている自分の体を見つめているキツネが映っているのですが、なぜこんなにも残忍なことを平気で出来るのか全くもって理解ができません。

dominion

dominion

毛皮

中国では犬と猫の毛皮は合法で、キツネ、ウサギ、ミンクの代わりに殺されていることが頻繁にあります。

毎年中国では、約200万匹の犬や猫が繁殖飼育されており、なんと民間の家から盗まれたり、道路から連れ去られたりもしています。

dominion

連れ去られた犬たちは、狭いワイヤーケージの中に押し込まれ、食べ物や水を何日も与えられず、最終的には、殴られ、吊り下げられ、首を絞められて殺されます。中には、生きたまま毛皮を剥がされる場合もあります。

dominion

豚や牛など他の動物を見るのも辛かったですが、犬となるとより身近な存在ということもあり、出来れば見たくない映像でした。

繁殖

真っ暗な室内にあるコンクリートの狭いケージの中で、繁殖のために1日中閉じ込められており、愛情を持って接してもらうこともなく、繁殖のためだけに生かされ続けます。

dominion

そうして産まれた健康な子犬だけが生体販売される為にペットショップへと送られていきます。

dominion

競馬

dominion

通常5歳で体が成熟するところ、競走馬は2歳からレースに出場します。

理由としては、賞金が高く投資回収が早いからという人間の身勝手な理由です。

成熟していない状態で限界まで走らされる馬たちは、背中の骨の病気や膝の痛み、胃潰瘍によって苦しんでいます。

レース中でも騎手から鞭を打たれ、どれだけ体が痛くても速いスピードを出すために無理やり走らされています。

怪我をした馬やレースで結果が出なかった馬は屠殺場へ送られ、ペットフードやグレイハウンドの餌のために殺されていきます。

dominion

ロデオ

映画内では牛の時のような細かい説明はなく、馬が暴れまわる映像だけが流れていきます。

dominion

本来は大人しい性格の馬がこれだけ暴れまわるということは、牛と同じように傷付けられ、痛みと恐怖によって暴れるように仕向けられているのが分かります。

そういった馬の姿を見て楽しんでいる観客の姿は異常としか思えません。

dominion

ラクダ

dominion

1,800年にオーストラリアに持ち込まれてから、長い期間人々の移動用として利用されてきましたが、車の出現により野生に放出されました。

ただ今になり、増えすぎたラクダの屠殺プロジェクトの指示が政府から与えられ、ヘリコプターからの射撃や、屠殺場でまとめて屠殺を行っています。

dominion

経費、時間がかかるヘリコプターからの射撃を減らすために、乳業として牛乳の代替え品として利用されている場合もあります。

まとめ

最後の15分程では、

ネズミや霊長類の動物実験について、

ライオン、トラやホッキョクグマが動物園で飼育されることによる動物園疾患と呼ばれる精神病について、

イルカショーやアシカショーについて、

などの説明があり、その中には日本の残酷なイルカ漁についても語られていました。

同じ日本人として、とても恥ずかしい気持ちになりました。


映画の最後に、

国の偉大さと道徳的発展は、その国における動物の扱い方でわかる

というガンジーの言葉で締めくくられます。

映画を観終わりふと町を見渡すと、多くの人が

毛皮や革製品に身に纏い、

当たり前のようにお肉を食べ、

当たり前のようにペットショップや動物園へ足を運んでいます。

これらのことにほとんどの人は疑問にすら思わず、親や先生すら教えてくれません。

我々が暮らすこの世界は、何億、何十億という動物たちの犠牲によって成り立っているということを全員が知るべきですし、1人でも多くの人が『動物性の食品や製品を使わない』という、とても簡単なことをもっと意識すれば、世の中が大きく変わります。

何か一つでも良いので、出来ることから始めてみませんか?

DOMINIONのホームページはこちらです!

Dominion Movement - Animal rights documentary DOMINION | We Will Rise Together
Dominion is a feature-length Australian documentary exploring the morality and validity of our dominion over the animal kingdom.